| 映画の風景を求めて 〜欲望の曖昧な対象〜 |
| 「アイコ十六歳」ロケ地探索の旅 |
| ロケ地探しに取り憑かれていた。 Takaがテツに誘われて初めて名古屋を訪れたのは８５年のこと。 このとき以来、なぜかロケ地探索にハマってしまい、青春１８切符が発売される季節になると大垣行き夜行に乗って名古屋へ出かけた。 映画の画面からロケ地を探し当てるという作業から抜けられなくなってしまったのだ。 最初のうちは割と簡単にロケ地を探し当てられた。画面から得られる情報を元に都市地図を調べたり、名古屋で電話帳を調べたりした。しかし、段々探し当てるのが困難になっていった。 国土地理院の２万５千分の１地形図と睨めっこして似た地形を探したり、自転車を輪行して干拓地を走り回ったこともあった。また、図書館で見た町並みの写真集に偶然ロケ地を見つけたこともあった。 そして、いくつかのロケ地を探し当てられないまま、僕は少しずつロケ地探しから離れていった。もう学生生活も終わろうとしていた。 最後にようやく探し当てられたのは弓道場だった。まだ探し当てられないロケ地は残っていたが、全てが終わった感じがした。８７年春のことだ。 ０３年、約１６年ぶりにロケ地を撮影した写真のアルバムを開いた。 映画のビデオが映ったテレビの写真とロケ地の写真がストーリー順に並べられていた。 アルバムの内容をすっかり忘れていたので、僕自身とても驚いた。 新しい媒体にアルバムをまとめ直してみたいと思った。(by Taka) |