北海道産業遺産ツアー

	立坑櫓巡礼
	1987年、筑豊の炭鉱跡を訪ねたのが旅の始まりだった。九州から帰ってすぐ、テツは夕張を一人旅し、その年の夏からTakaとテツは毎年夏に北海道各地の炭鉱の廃墟への旅を繰り返した。そして20年近くの月日が過ぎた2006年のゴールデンウィークに我々は久しぶりに夕張、空知地方を再訪することとなった。旅のはじめは札幌に2泊し、イサム・ノグチのモエレ沼公園、原広司の札幌ドームなどを訪れ、3日目からいよいよ北海道産業遺産ツアーに突入した。芭蕉の「奥の細道」が漂泊の俳人のライフワークだったように、北海道の旅は我々にとってのライフワークといえる立坑櫓巡礼の旅路である。朽ち果てていく立坑櫓と、消え去った廃坑の街を求めて、20年の時を超えた旅が始まった。