沖縄の誘惑5月4日

沖縄居酒屋しまめぐり～胃袋の楽園を求めて～

５月４日（水）旅の終わりは朝からオリオン生ビール

のんびり起きて楽天屋をチェックアウト。インターホンで本館にいる奥さんに連絡すると「鍵をテーブルの上に置いておいてください」というだけ。宿泊費は前払いしてあるのでなにもすることはない。放置プレイの気軽な不思議な宿だった。

公設市場の肉屋（注１）で真空パックされたスーチカーを見つけお土産に買う。皮付きの三枚肉を使っている。旅から帰ってからゆでて食べてみたが、塩が効いて熟成して旨かった。市場から出て路地を歩いているとコルトレーン（注２）のサウンドがどこからか聴こえてきた。商店街の2階の自宅で誰かが「バラード」（注３）を聴いているのだ。朝から石垣島でコルトレーン。なんとも愉快だ。

最後の旅めしは「マルハ鮮魚」。魚屋だから朝からやってるし、朝から飲める。
「石垣から帰る前にまた来たよ」とおばちゃんに声をかけてテーブルに座る。「ゆうべ琉歌にいってきたよ」というと、おにいちゃんが「みんなカチャーシーで踊ってたでしょう」と答えた。
毎日飲んだオリオン生も飲み納めだ。たっぷりのマグロの中落ちと揚げたての山盛り天ぷら。

朝の離島桟橋は今日も観光客でにぎわっている。石垣島で一番活気のある風景だ。名残を惜しみつつ1時間くらいゆっくり過ごす。
「また、おいでよ。待ってるからね」おばちゃんにお別れして、タクシーで石垣空港へ。

石垣を出発した飛行機は、宮古島に給油のため着陸したあと、羽田へと向かった。

沖縄の中でも最も海が美しいといわれる楽園、八重山諸島。
そこはまた旨いものにあふれた「胃袋の楽園」でもあったのだ。（byテツ）

注）
（１）	公設市場の肉屋：金城冷凍食品の公設市場店。石垣牛なども扱っている。スーチカーは500グラム位で500円と安かった。
（２）	コルトレーン：ジョン・コルトレーン。JAZZを代表するテナー・ソプラノの巨匠。 http://www.universal-music.co.jp/jazz/artist/john_coltrane/
（３）	バラード：コルトレーンが静謐なバラードばかり演奏した名盤。（1962年）

旅めしデータ

那覇	さかえ食堂	★★	牧志公設市場2階
	おでん東大	★★★	那覇市安里388-8
	小桜	★★★	那覇市牧志3-12-21
	ソーキそば屋田舎	★★	公設市場通り路地裏
与那国	ユキさんち	★★★	与那国4022
	ビヤガーデン国境	★★★	与那国22-4
	おもろ屋	★	与那国14
石垣	白保食堂	★★★	石垣市白保205-6
	森の賢者	★★★	石垣市新川49-2
	マルハ鮮魚	★★★	離島桟橋の横
	すけあくろ	★★	公設市場前
	すば屋ボサノバ	★★	石垣市美崎町8-4
	焼肉やまもと	★★★	石垣市美崎町11-5
	モリおでん	★★	石垣市大川202-6
	アイランドライブ琉歌	★★	石垣市大川264
西表	お食事＆喫茶なんごく	★★	竹富町南風見201-112
竹富	パーラーぱいぬ島	★★	なごみの塔の近く

採点　★★★また行きたい　★★行ってよかった　★はなしのたねに

旅の情報源

・	美ら島物語：離島情報まで充実のサイト。http://www.churashima.net/index.php3
・	居酒屋紀行　髭コラム　石垣島編：旅行直前に石垣島編が放送され大いに参考になった。http://www.tabi-ch.net/gourmet/new_izakaya/column/15.html
・	www.さとなお.com:「おきなわスペシャル」というコンテンツは最強の沖縄グルメガイド。 http://www.satonao.com/
・	やえやまGUIDE BOOK：八重山の情報を網羅したガイドブック。
・	BRUTUS　2003年8月1日号「楽園の島へ。」：豊富なビジュアルで八重山を紹介。

読書案内

	「南からの風」橋口譲二モノクロの写真集と紀行エッセイの2冊でセットになった本。那覇の市場・コザ（沖縄市）・石垣島・与那国島などが印象的に語られている。
	「島の時間」赤瀬川原平九州・沖縄の島々を巡った紀行エッセイ。著者ならではの飄々とした文体で島の魅力が伝わってくる。
	「決定版沖縄の誘惑」文藝春秋編文春文庫ビジュアル版の１冊。情報は古いが沖縄料理の基礎知識が得られる。

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